【図解付き】心肺運動負荷試験(CPX)とは?心リハ指導士が解説

CPX
ゆ~き
ゆ~き

CPXって最初はわからないことが多くて混乱しますよね

今回は簡単にCPXの概要や適応について説明しますね

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心肺運動負荷試験(CPX)とは?

心肺運動負荷試験(cardiopulmonary exercise test: CPX, CPET)とは・・・

トレッドミルや自転車エルゴメーターなどの運動負荷装置を利用して運動負荷試験を行い、最高酸素摂取量、嫌気性代謝閾値(AT)などの呼吸・循環・代謝指標を測定することです。

CPXの目的

CPXが用いられる目的として以下が挙げられます。

  • 運動耐容能の評価
  • 労作時呼吸困難や動悸などの鑑別診断
  • 心血管疾患の評価
  • 呼吸器疾患の評価
  • 術前や肺、心移植のための評価

適応基準に該当する患者さんを対象に主治医と相談して実施を決めます。

運動負荷試験の適応と禁忌

運動負荷試験には、6分間歩行テストやCPXなどが該当します。

200m程度の歩行が可能な運動耐容能を有している場合は、運動負荷試験が可能です。

運動負荷試験全般に該当する禁忌についても簡単に解説します。

絶対禁忌
・急性心筋梗塞:発症3日以内
・不安定狭心症
・症候性のコントロール不良の不整脈
・症候性重症大動脈弁狭窄症
・コントロール不良の症候性心不全
・急性肺塞栓・肺梗塞
・運動機能に影響を及ぼすか、増悪の恐れがある急性の非心臓性疾患
 (例:感染症、腎不全、運動器疾患)
・急性心筋炎・心膜炎
・適正な試験の実施を妨げる身体障害
・下肢の血栓症
相対禁忌
・左冠動脈主幹部の狭窄
・中等度狭窄性弁膜症、無症候性大動脈弁狭窄症
・電解質異常
・著明な高血圧・肺高血圧
・頻脈性不整脈・徐脈性不整脈
・肥大型心筋症
・試験協力不能を招く精神的障害
・高度房室ブロック

相対禁忌に該当する場合は、主治医と相談して実施した場合の利点を上回る場合は実施を検討することもあります。

CPXの適応

CPXでは呼気ガス分析・心拍数・血圧を計測し、最大酸素摂取量(Peak VO₂)、嫌気性代謝閾値(AT)、換気応答などを評価します。検査は症状に応じてランプ負荷やステップ負荷で行います。

心血管疾患におけるリハビリテーションに関する ガイドラインによると、「通常AMI発症から4~6日での亜最大負荷が、14~21日での症候限界性運動負荷試験が推奨されている。心臓外科手術後7~10日、心不全では点滴離脱後、心臓移植後はプログラム開始1週目、左心補助人工心臓(LVAS/ LVAD)装着後は300~500 m程度の連続歩行が可能となった時点で実施する」とされています。

日本循環器学会/日本心臓リハビリテーション学会(2021).「心血管疾患におけるリハビリテーションに関するガイドライン」.

実施時期の目安(虚血性心疾患)
心筋梗塞後 4~6日目: 準最大負荷検査
心筋梗塞後 14~21日目: 症状限定検査
・術後: 7~10日目以降
・外来心リハ: 治療経過に合わせて定期評価
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CPXの運動負荷プロトコール

CPXを行うにあたってどのような運動負荷で行うかになります。

運動負荷プロトコールには

  • 一段階負荷試験
  • 多段階漸増負荷試験
  • ramp負荷試験(直線的漸増負荷法)

の3つがありますが、基本的にはramp負荷試験が用いられます。

ramp負荷試験

自転車エルゴメーターを使用して、1分ごとに10~20W程度(患者の体力に合わせて設定)のペースで、滑らかに負荷を増加させる方法です。

※アスリートなどでは30-40W/分で行うこともありますが、心疾患患者では10W/分などの低負荷設定が一般的です。

ramp負荷から得られる指標

【図:換気指標の時系列データ】

【図:V-slope法によるATの求め方】

【図:9パネル】

疾患の鑑別や運動処方に応用できる指標として以下が挙げられます。

  • 最大酸素摂取量(VO2 max)、最高酸素摂取量(Peak VO2)
  • AT
  • 酸素脈(VO2/HR, O2 Pulse)
  • VE vs VCO2 slope
  • ΔVO2/ΔWR
  • 呼吸性代償開始点(RC point)

主にこれら指標が得られます。

CPXの運動処方への応用

有酸素運動を行う場合は、CPXの結果に基づいて以下の内容から運動処方を行います。

  • ATレベルの心拍数
  • peak VO2の40~60%の心拍数
  • AT1分前のワット数(WR)

心不全に対する運動療法ではATを運動強度の上限として処方することが適正とされています。

最後に

最後までご覧いただきありがとうございました。

今回はCPXとはなんなのか、その概要や方法、適応などをまとめてみました。

適応のある患者さんに適切な方法・運動負荷プロトコールを用いて得られる指標から運動処方に応用できることを解説いたしました。

今回の解説でよりCPXを理解できたらうれしいです。

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次回以降にATの判別について説明していこうかと思います。

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参考文献

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