
最近患者さんから『運動嫌いなんだけど、心臓リハビリに参加して大丈夫?』って聞かれることが多いんだよね。正直、なんて答えてあげたら安心してもらえるか迷っちゃうな~。

わかる!
『リハビリ=キツイ運動』ってイメージを持たれがちだよね。でも実は、運動が苦手な人ほど、自己流じゃなくてリハビリを受けたほうが安全なんだよ。
今回は、運動嫌いさんでも安心できる『やさしいメニュー』を紹介していくね!

おお!それなら患者さんもイメージしやすそう!お願いします!
- 運動メニューは「有酸素運動」と「筋トレ」の組み合わせ
- 強さは「ニコニコペース(会話ができる程度)」が基本
- 運動が苦手な人は「1日5分」からでOK!
心臓リハビリってどんなプログラム?
心臓リハビリは、ただエアロバイクを漕ぐだけではありません。「運動・食事・生活・メンタル」を総合的にサポートするプログラムです。
心臓リハビリの全体像や「そもそもどんな目的でやるの?」という基礎知識を知りたい方は、まずはこちらの入門記事をあわせてご覧ください。
運動が苦手でも続けやすいメニューの例
心臓リハビリの運動メニューは、適当に決めているわけではありません。「FITT(フィット)」という4つの要素を組み合わせて、あなたに最適なプランを作ります。
- F (Frequency:頻度): 週に何回やる?
- I (Intensity:強度): どれくらいキツくやる?
- T (Time:時間): 1回何分やる?
- T (Type:種類): どんな運動をする?
ここからは、「運動が苦手な人」に向けた、具体的なFITTの目安を紹介します。
(※あくまで目安です。実際のメニューは主治医や担当の理学療法士と相談して決定します。)有酸素運動
自転車こぎ、ウォーキング、水中歩行などがこれに当たります。心臓の体力をつけるメインの運動です。

運動が苦手な人へのおすすめメニュー
いきなり30分走る必要はありません。まずは「短時間」から始めましょう。
- 種類 (Type): ウォーキング、エアロバイク(自転車)
- 時間 (Time): 5~10分からスタート!慣れてきたら少しずつ伸ばして20~30分を目指します。
- 頻度 (Frequency): 週に3回以上(できれば毎日)
- 強度 (Intensity): ここが重要です👇
「どれくらい頑張ればいいの?」と迷ったら、以下の2つの感覚を目安にしてください。
-
自覚症状(Borgスケール):
「あぁ、楽だなぁ(11)」から「少し汗ばむけど、ちょっとキツイかな?(13)」と感じる範囲。 -
おしゃべりテスト(ニコニコペース):
運動しながら、隣の人と笑顔で会話ができる強さです。息が切れて喋れなくなるのは「頑張りすぎ(危険信号)」です!
病院では「心肺運動負荷試験(CPX)」という精密な検査を行います。
これにより、感覚だけではなく「AT(嫌気性代謝閾値)」という、あなた専用の安全ラインを数値で測定して決定します。
レジスタンストレーニング(筋力トレーニング)
いわゆる「筋トレ」です。階段の上り下りや、重い荷物を持てるようになるために必要です。

運動が苦手な人へのおすすめメニュー
重いダンベルを持つ必要はありません。自分の体重や、軽いゴムバンドで十分です。
- 種類 (Type): スクワット(椅子の立ち座り)、かかと上げ
- 時間 (Time): 1セット 5~10回 からスタート。最終的に10~15回を目指します。
- 頻度 (Frequency): 週に2~3回(筋肉を休めるため、1日おきに行います)
- 強度 (Intensity): 「軽く汗ばむ程度」または「あと数回できる余裕がある重さ」
-
いきなり飛ばさない
最初は「ちょっと物足りないな」くらいでOKです。「これなら明日もできそう!」と思える腹八分目の量から始めましょう。 -
その日の体調に合わせる
人間ですから、体調が悪い日や気分が乗らない日もあります。「今日は疲れているから、ベッドでのストレッチだけにしよう」と調整することも、立派な自己管理(セルフケア)です。 -
困ったらプロに頼る
「膝や腰が痛い」「このやり方で合ってる?」と少しでも不安になったら、すぐに担当の理学療法士や看護師に相談してください。あなたに合わせた別メニューへの微調整を行います。
よくある質問Q&A
運動すると心臓に負担がかかりませんか?

自己流の激しい運動は危険ですが、『処方された運動』なら大丈夫です。病院などの専門機関では、心電図や血圧を確認しながら安全な範囲で行います。自宅で行う場合も、医師やセラピストが決めた負荷量(FITT)を守れば、過負荷になることはありません。
何歳から始めても大丈夫ですか?

もちろんです!何歳からでも遅くありません。
研究データ(Abrantesら)でも、65歳以上の高齢の方において、若い人と変わらないくらいリハビリの効果があると証明されています。年齢に関わらず、コツコツ続けることが大切ですよ。
さいごに


ここまでご覧いただきありがとうございます。
今回は、運動が苦手な方でも大丈夫な運動メニューについて解説しました。
運動が苦手な方が心臓リハビリを始めるコツは、「低強度かつ短時間」です。 まずは「1日5分の足踏み」でも立派なリハビリです。「これなら自分にもできる!」という小さな自信を積み重ねていきましょう。
「継続は力なり」。あなたのペースで、焦らず取り組んでみてくださいね。
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参考文献
- 2021年改訂版 心血管疾患におけるリハビリテーションに関するガイドライン, 2021.
- Ana Abrantes et al.:Evaluation of the efficacy of cardiac rehabilitation in older adults. A prospective cohort study, 2025.



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