【前編】急性心筋梗塞のリハビリ完全ガイド|病態・合併症・ステージ分類を心リハ指導士が解説

心リハ
ゆ~き
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急性心筋梗塞の心リハのポイントについて入院から退院後を含めて解説したいと思います!

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はじめに

急性心筋梗塞(AMI)後の心臓リハビリテーションは、患者さんの「生命予後(寿命)」を決定づける最重要プロセスです。 しかし、リスク管理を誤れば致死的な事故につながる可能性もあります。

本記事(前編)では、安全なリハビリを行うための「AMIの病態・治療・リスク管理の基礎」を徹底解説します。

今回は、主に「2021年改訂版 心血管疾患におけるリハビリテーションに関するガイドライン」および、「急性・慢性冠動脈疾患の診療ガイドラインを実臨床で使いこなすための一冊」より急性冠症候群ガイドライン(2018年改訂版)を参考に作成しました。

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※具体的な運動メニューについては、【後編】急性心筋梗塞の運動処方マニュアル|FITTの決定・中止基準・ステージアップ判定を徹底解説で解説します。

AMIの診断と治療の基礎

定義と病態生理

心筋梗塞(myocardial infarction:MI)とは、冠動脈が閉塞し心筋が壊死する病態です。

急性に起こる場合急性心筋梗塞といいます。心電図変化により大きく2つに分類されます。

心電図変化による分類
STEMI(ST上昇型)
 冠動脈が完全に詰まっている緊急事態。すぐにカテーテル治療(PCI)が必要です。
NSTEMI(非ST上昇型)
 完全に詰まってはいないが、高度に狭窄し心筋ダメージがある状態。

急性期の検査の流れ

AMIは、臨床的所見と心電図変化、血液検査の異常値を認めた場合に診断します。

急性期の診断・治療の進め方の違いからST上昇型心筋梗塞(STEMI)非ST上昇型心筋梗塞(NSTEMI)に分類されます。不安定狭心症(UA)とAMIは梗塞の有無、臨床的には多くの場合は心筋バイオマーカーの上昇の有無によって区別されます。

UANSTEMIは初診時は区別できない場合が多く、両者を合わせて非上昇型急性冠症候群(NSTE-ACS)としてあらわされる時があります。

血液検査では、クレアチンキナーゼ(CK)、クレアチンキナーゼMB分画(CK-MB)などの心筋逸脱酵素や心筋構造蛋白が測定されるが、心筋トロポニンが健常人の99%値を超える一過性の上昇・下降を示すことをもって心筋梗塞と診断するとされてます。

主な治療法

一般的治療として、以下の4つが挙げられます。

再灌流療法
①経皮的冠動脈インターベンション(PCI)
 カテーテルで風船(POBA)やステントを使って血管を広げる治療。
②血栓溶解療法(組織プラスミノーゲンアクチベーター:tPA静脈投与)

要注意!合併症リスク

これら合併症は心筋壊死の程度や部位によってみられます。特に機械的合併症は発症後2~3日以内に発症しやすいため、バイタルサインや自覚症状を観察しながらこれら合併症に注意して心臓リハビリを行っていきます。リハビリ中に最も注意すべきは以下の合併症です。

合併症の種類具体的な症状・注意点
ポンプ失調左室機能低下による心不全
(Killip分類で評価)
致死性不整脈VT(心室頻拍)、Vf(心室細動)など
発症48時間以内は特に注意
機械的合併症心破裂、心室中隔穿孔など
発症2~3日後の急変に注意
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心リハの4つのステージ(時期区分)

AMIのリハビリは、時期によって目的がガラリと変わります。

  • 急性期(発症~離床): ICUでの早期離床。廃用症候群の予防が目的。
  • 前期回復期(病棟内歩行~退院): 200m歩行の自立を目指す。虚血評価を行い、退院後の生活指導を開始。
  • 後期回復期(外来リハ): ここが本番。 運動耐容能を上げ、再発予防(二次予防)を徹底する。
  • 維持期(生涯): スポーツジムや在宅での運動継続。

💡 ガイドラインの推奨

STEMI後の「外来心臓リハビリテーション」は、推奨レベルA・エビデンスレベルⅠ(絶対にやるべき)とされています。

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さいごに

ゆ~き
ゆ~き

ここまでご覧いただきありがとうございます。

今回は急性心筋梗塞の病態から診断、治療、合併症管理、そして心リハの導入に関して解説しました。

「病態はわかったけど、具体的にどう運動させればいいの?」という疑問については、次回の【後編】で詳しく解説します!

👉 次回の記事はこちら:【後編】急性心筋梗塞の運動処方マニュアル|FITTの決定・中止基準・ステージアップ判定を徹底解説

参考文献

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